シルクスクリーン(版画)の制作
橋本広喜の版画(シルクスクリーン)の原画は墨彩画です。水墨画と水彩画を融合させた絵で、福島県の風景をテーマに30年以上描き続けています。 水墨画は中国の「河北画院」で研修、水彩画は小学校からの延長、この二つを合わせた絵を私なりに墨彩画とよんでいます。 画業として墨彩画は、年間約50枚ほど描きます。その中から厳選し4〜5点の墨彩画を版画にします。版画で墨彩画を表現したい…が、私の版画作品の目標です。版画らしさを加えながらの所でいつも試行錯誤しています。シルクスクリーンの制作を準を追って見ていきましょう。
原画から版画へ
原画を版画のサイズに合わせ(コピー又はインクジェット出力)ていきます。
●トンボを付ける。(刷る時にこのトンボが目印になる)
●色分解をして版数を決める。
1版目 グレー1 2版目 グレー2 3版目 グレー3 4版目 グレー4 5版目 黄……と今回のこの原画の場合、21色を12版に色分けしていきます。
版下作製
フィルムに、シルクスクリーンの墨を使い筆で描きます。 (12枚すべて手描きです)
製版
製版作業は三光プロセスさんにお願いして作っていただいています。
紫外線を当て感光剤の焼付けをします。
フィルムの黒い部分が紫外線を遮ってくれます。
水で洗うと硬化していない乳剤が流されます。
その後乾かして完成です。
色出し
クロスミンカラー赤・青・黄・黒の4色+白とたっぷりのメジウムで透明水彩のような色を作ります。白は主に雪と桜の場面で使用します。各版試し刷りしながら色を創っていきます。
刷り工程
刷り始めから完成までの道程を動画にまとめました。
制作する枚数にもよりますが、前述した工程を各色×枚数で繰り繰り返し刷っていきます。